相続登記で印鑑証明書が必要なケースや取得日の期限など詳しく紹介！

相続登記で印鑑証明書は必要？

相続登記では、遺産分割協議書を用いて不動産登記を行う場合、相続人全員分の印鑑証明書が1枚ずつ必要です。遺産分割協議書とは、相続人全員で決めた相続財産の分割方法と割合を記した書類です。

遺言書がない場合や、遺言書とは異なる内容で相続する場合に作成します。なお遺言書通りに相続を行う場合、印鑑証明書は必要なく、申請人の捺印のみで手続きできます。

相続登記で提出した印鑑証明書は原本還付が可能

印鑑証明書は登記以外の相続手続きでも必要なことが多いです。預貯金や証券の他に、自動車の名義変更など。何枚も発行すると費用がかさんでしまいますが、「原本還付」を利用すれば一枚を何度も使うことができます。

原本還付を受ける方法は2通りあります。

用意した書類を管轄の法務局へ提出し、手続き完了まで待ちます。

還付される原本は、基本的に窓口で受け取ることになっていますが、郵送による返却も可能です。その場合は、登記申請書の提出時に郵送による返却を希望する旨を記載しておく必要があります。

相続登記での際は印鑑証明書の取得日は問われない

提出先によって印鑑証明書の有効期限を定めている手続きもありますが、相続登記ではいつ取得した印鑑証明書でも使用できます。被相続人が亡くなる前に取得したものでも問題ありません。

原本還付で印鑑証明書を何度も使うのであれば、預貯金や自動車などの名義変更で用いる印鑑証明の有効期限に合わせて取得するとよいでしょう。

印鑑登録をしたことがない場合

遺言書で相続登記する場合は、印鑑証明書は不要です。ただし遺産分割協議書で相続登記を行う場合、遺産分割協議書を作成するときに実印と印鑑証明書が必要です。

実印の印鑑証明書がない方は、事前に登録しておかなければなりません。

実印登録は住所地の市役所や役場で手続きできます。用意するものは、「身分証明書」と印鑑証明書に登録する「実印」だけです。登録は数分から1時間程度で完了します。

相続登記で必要な印鑑証明書を取得する方法

最後に印鑑証明書を取得する方法をご紹介します。

各自治体役所の窓口で取得

印鑑証明書は市役所や役場の窓口で発行してもらえます。印鑑登録をした際に発行される、「印鑑登録書（印鑑登録カード）」（印鑑証明書とは別物です）と身分証明書を提示すれば発行できます。

また発行する際は約300円前後の費用がかかりますが、各自治体によって異なるため事前に調べておくと窓口で困ることはないでしょう。

なお、本人が忙しくて印鑑証明書を取得する時間がない場合、代理人に依頼することも可能です。

代理人が取得する際は下記の書類を用意してください。

• 本人の印鑑登録証（印鑑登録カード）
• 代理人の本人確認書類（免許証・健康保険証など）
• 手数料

取得に委任状は不要です。

マイナンバーカードがあればコンビニでも発行できる

マイナンバーカードを保有している方は、コンビニで発行することが可能です。

マルチコピー機にカードを認証させて、暗証番号を認証させることで発行できます。

まとめ：相続登記で印鑑証明書が必要か迷ったら司法書士へ

今回は、相続登記で印鑑証明書が必要なケースと取得方法をご紹介しました。印鑑証明書は、相続登記の前に遺産分割協議書を作成する際に必要です。

遺言書が残されている場合、不要です。必要な方はお早めに印鑑の登録と印鑑証明書の発行を済ませておきましょう。

みつ葉グループでは印鑑証明書などの相続に必要な書類の準備や手続きをサポートしています。相続でお困りの方は一度ご相談してみてください。