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相続コラム

相続税

期限を過ぎると罰金がある?相続税の申告期限と申告の流れとは?

相続税の申告と納税には期限が定められています。
申告や納税の期限を過ぎてしまうと、さまざまなペナルティが発生してしまいます。
相続税の納税額は、平均で約1,800万円と高額ですが、申告期限を過ぎてしまったことによるペナルティでさらに金銭的負担が増えてしまう可能性もあります。

そこで今回、期限を過ぎて相続税を申告・納税した際のペナルティの内容について紹介します。
また、相続が初めての方に向けて申告の流れも紹介します。

目次

相続税申告の流れと期間

相続が発生した時は、葬儀や様々な事務手続きを行ったうえで、相続税の申告・納税までを10か月以内に完了させる必要があります。

10か月以内に行う手続きの手順、内容、期限は下記の表のとおりです。

手順 内容 期限
相続発生 相続が発生し、葬儀などの手続き開始
死亡届の提出 市役所へ提出 7日以内
相続人の確認
法定相続人の確定
遺言書の確認 自宅または公証人役場などに遺言書の有無を確認
相続放棄・限定承認の確認 相続財産を引き継ぐかどうか決定 3か月以内
被相続人の準確定申告 被相続人の所得を申告 4か月以内
財産調査 被相続人の課税遺産総額を確認
遺産分割協議 相続人同士での遺産を分割する協議を行う
相続税の計算 法定相続人が支払う相続税の計算
相続税の申告書を作成 相続税申告書の作成 10か月以内
相続税の申告・納税 申告書の提出と納税 10か月以内

相続が初めての方は、手順もわからなければ、内容も理解できない方も多いでしょう。

まずは、上記の表を確認して、流れを理解しておきましょう。

期限を過ぎた場合

相続税の申告は10か月以内と定められているものの、期限を過ぎた場合、どのようなペナルティがあるのでしょうか。

ここでは「罰金」と「特例が利用できない」点について紹介します。

税別の罰金の金額

相続税の申告・納税が遅れた場合、下記の4つの罰金を支払う可能性があります。

延滞税

10か月以内に相続税を納税しなかった場合、延滞税を支払わなければなりません。

延滞税は、下記の計算方法で算出可能です。

延滞税=(相続税未納分×延滞税率×延滞日数)÷365日

延滞税率は延滞期間によって異なります。

また、年度によっても税率が変更されるので国税庁のホームページを確認しておきましょう。

 

参照:https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/tins/n04_5.pdf

 

延滞税を支払いたくない方は、一日でも早く、相続税を納税することをオススメします。

過少申告加算税

過少申告加算税は、相続税の申告が少なかった場合に課せられる税金です。

申告条件 追加納税額が当初申告した相続税額または、50万円以下の多い方で未満の部分 追加納税額が当初申告した相続税額または、50万円以下の多い方で超える部分
税務調査の事前通知を受けてから修正申告した場合  

5%

 

10%

税務調査を受け、修正申告または更正した場合  

10%

 

15%

過少申告加算税は税務署から指摘を受ける前に、修正申告すればかかりません。

しかし、事前通知が来てからでは課税対象となるので注意しましょう。

 

また、過少申告加算税にも延滞税が加算されます。

そのため一日でも早く納税するようにしましょう。

 

【関連記事】50代男性 相続税の申告期限を過ぎてしまった事例はこちら

無申告加算税

無申告加算税はその名の通り、期限までに申告していなかった場合に加算される税金です。

「相続税がかかると知らなかった」「期限を忘れていた」など、どんな理由であれ、無申告という扱いになります。

ただし、申告期限が過ぎてから1か月以内に自主的に申告した場合は課税されません。

また災害被害や期限後申告の特則に該当する事由など、正当な理由で納税できなかった場合も課税されることはありません。

無申告加算税は、相続税額に税率がかかり、納税額が確定します。

下記の表は申告条件別、無申告加算税の税率です。

申告条件 相続税額のうち50万円以下の部分 相続税額のうち50万円以上の部分
税務署からの事前通知が来る前に、自主的に申告した場合 5%
税務調査事前通知が来てから税務調査を行うまでの期間に申告した場合 10% 15%
税務調査後に申告した場合 15% 20%
過去5年以内に無申告加算税などが課されたことがあり、税務調査後に申告した場合 25% 30%

過去に、無申告加算税を納税したことがある方に対しては、大きな税率が課せられますので注意しましょう。

重加算税

今まで紹介した3つの罰金より重たいのが重加算税です。

重加算税は相続の申告を隠蔽したり、偽装した際に課せられる税金です。

また、脱税と判断されれば刑事罰にもなりかねません。

重加算税には「過少申告」と「無申告」の2種類あります。

過少申告とは、相続税を過少に申告していることを指し、税率は原則35%となります。

一方無申告は、申告書を提出していない場合を指し、原則40%の税率が課せられます。

 

どちらも未納分に税率がかかり、課せられますが、非常に大きな税率なので注意しておきましょう。

特例が使えない

期日内に相続税を申告しなかった場合、罰金の他に、様々な特例が使えなくなります。

例えば、配偶者の相続財産1億6千万円までは課税されないという配偶者控除の特例も利用できなくなります。

一般的に配偶者は被相続人の半分の遺産を相続します。

相続する課税遺産が大きければ、納税額も高額となるでしょう。

しかし配偶者控除が適用できれば納税しなくて済むことも多いです。

相続税の申告を期日内で行わなければ配偶者控除は利用できなくなり、大きな納税額を納めることにもなりかねません。

 

関連記事相続税が払えない時の対処法4選|払えない場合の罰則も解説します

期限の延長・救済措置

相続税の申告は10か月以内と定められているものの、何かしらの理由で納税できない場合に備えて、期間の延長や救済措置は設けられています。

相続税の申告期限延長

相続税の申告期限の延長は、原則認められておりません。

しかし、例外もありますので、ここでは2つ紹介します。

例外①「自然災害・遺留分侵害額請求(減殺請求)があった場合など」

災害により、申告期限までに相続税が納税できない場合は、申告期限を延長できます。

延長期間は官報などに掲載されますが、延長期間は一定ではありませんので注意しておきましょう。

ただし、災害その他やむを得ない理由によっては、その理由がやんだ日から2か月以内まで延長可能です。

延長をする場合は、必ず管轄の税務署へ確認しておきましょう。

また、遺留分侵害額請求など、不公平な遺言などがあった場合も、2か月間の申告延長が可能です。

例外➁「新型コロナウイルス」

新型コロナウイルスによる影響で相続税の申告と納税ができない場合でも、2か月間延長することが可能です。

しかし、各税務署から認められた場合に限ります。

 

認められる条件は、主に下記の事由が挙げられます。

  1. 新型コロナウイルスに感染した。
  2. 新型コロナウイルスに感染はしていないが、大きく体調がすぐれない。
  3. 新型コロナウイルス感染症に感染しないよう、外出を控えている

これらの理由から「相続税を申告する書類の準備ができない」「税理士と打合せできない」など申告するまでの具体的手続きができない場合に限りますので注意しましょう。

期限に間に合わない場合の救済措置

相続税の期限延長の条件に該当せず、申告期限に遅れそうな場合、対処方法は2つあります。

申告期限内に概算申告で申告して納付・還付

相続人同士で遺産分割がまとまらず、期限内で申告できない場合は、概算申告をすることができます。

概算申告する際は、法定相続分で分割した場合で相続税を計算し、その後遺産分割協議が確定した後は、不足分を納付します。

また、多く納税していた場合は還付を受けることが可能です。

ただし、概算申告をする際は、一部の特例は適用できないため、注意しておきましょう。

申告期限後3年以内の分割見込書で未分割申告

先ほど概算申告した場合は、一部の特例が利用できない旨をお伝えしました。

しかし、申告期限後3年以内の分割見込書を添付することで、遺産分割協議後に遡って特例を適用できるようになります。

適用できる特例は以下の4つです。

  1. 配偶者控除
  2. 小規模宅地等の特例
  3. 特定計画山林の特例
  4. 特定受贈同族会社株式等に係る特定事業用資産の特例

特に配偶者特別控除と、小規模宅地等の特例は、大きな節税効果となるので、概算申告した場合でも特例を利用する場合にには、必ず分割見込書を添付するようにしましょう。

 

【関連記事】不動産を遺産分割する方法とそのポイントを解説

まとめ

今回は相続税の申告期限と流れ、期限を過ぎた時のペナルティを紹介してきました。

相続税の申告期限は10か月以内と定められており、期限を過ぎてしまった場合は、特例が使えないだけでなく、さまざまな罰金を支払うことにもなりかねません。

そのため10か月以内で支払える準備をしておきましょう。

万が一支払えない場合は、救済措置が利用できるか事前に確認しておくことが大切です。

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