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相続コラム

相続税

相続に必要な確定申告・準確定申告について詳しく解説!

所得税の確定申告は1月1日から12月31日の1年間に発生した所得をもとに、税務署へ申告する手続きです。会社員は、あらかじめ源泉徴収で所得税を給与から差し引かれていますが、個人事業主などは確定申告をしてから納税しています。
個人事業主などの方が亡くなり、相続が発生した場合、亡くなった方の所得に応じて確定申告が求められます。また、相続した遺産の内容によっては、翌年、財産を受け継ぐ人(相続人)が確定申告をしなければならないケースもあります。
ではどのような場合、確定申告が必要となるのでしょうか。

今回は、相続人が確定申告しなければならないケースと、確定申告をするまでの流れを解説します。
是非参考にしてください。

目次

「確定申告」と「準確定申告」

相続発生後の確定申告には2種類あります。

一つは「確定申告」、もう一つは「準確定申告」です。

これらは、誰の所得を申告するかで分かれます。

確定申告

たとえば、相続人が賃貸物件などの収入のある遺産を相続した場合、相続人は翌年、確定申告をする必要があります。

財産を受け継いだ人が所得を申告する方法です。

収入のある遺産は、主に下記の3つが該当します。

  1. 不動産収入
  2. 財産の売却による利益
  3. 死亡保険の受取金

遺産が所得を生むものである場合、所得税の課税対象となるため確定申告が必須となるので注意しておきましょう。 

準確定申告

準確定申告とは、被相続人が亡くなった後も、その年の所得に対して、相続人が被相続人の確定申告をすることです。つまり、相続人が被相続人の所得を代わりに申告するということです。

例えば、4月1日に亡くなった場合、1月1日から亡くなった4月1日までの所得を計算し、相続が発生した4月1日から4か月以内に確定申告を行います。

しかし、所得額に応じて準確定申告が不要となる場合もありますので、後ほど紹介します。 

確定申告・準確定申告が必要なケース

ここでは確定申告・準確定申告が必要なケースについて紹介します。 

確定申告が必要なケース

さきほどもお伝えした通り、相続人が確定申告をする必要があるケースは、収入を得た場合です。下記の2項目のいずれかに該当した時に申告する必要があるので、覚えておきましょう。 

相続した遺産を売却して利益を得た時

相続した遺産を売却し利益が出た場合は、所得があるとみなされ、確定申告をしなければなりません。主に、土地や建物などの不動産、株式などの売却が該当します。 

収入が生じる遺産を相続した場合

家賃収入を得られる賃貸アパートや、太陽光発電による売電収入など、所得が得られる不動産を相続した場合、翌年に確定申告をする必要があります。

収入が生じる不動産の相続人が確定していない場合、遺産分割協議がまとまるまでは相続人全員の共有財産となります。

家賃収入なども法定相続分で分割するので、相続人全員が得られる収入額によっては、法定相続人全員が確定申告する場合もあります。

準確定申告が必要なケース

準確定申告が必要な場合は、下記の5項目のいずれかに該当した時です。

事業所得や不動産所得など個人事業で所得がある場合
給与収入が2,000万円以上ある場合
給与収入が2か所ある場合
給与所得や退職所得以外の所得が合計で20万円以上あった場合
公的年金等の収入が400万円以上の場合

一般的には収入がある方が準確定申告をする必要があると認識しておきましょう。

支払っている高額医療費が医療控除の対象となる場合は、準確定申告をすることで、所得税還付金を受けることも可能です。

なお、相続人が年金で生活している場合もあることでしょう。その方が公的年金等の収入が400万円以下で、それ以外の雑所得が20万円以下の場合は、準確定申告は不要となります。 

確定申告の方法と主な流れ


これまで、確定申告と準確定申告の内容について解説してきました。

次に、相続税申告の流れについて紹介します。

相続税申告の流れ

相続税の申告は相続が発生してからさまざまな手続きを行ったうえで、申告と納税をします。

下記の表は、相続が発生してから行う手続きの流れと期日を表したものです。

期間制限のないものも多くありますが、期間制限のある手続きを間に合わせるためには、それまでに対応が必要になります。

相続発生 相続開始日
法定相続人の確定 期間制限なし
遺言書の有無と内容の確認
相続放棄・限定承認 3か月以内
準確定申告 4か月以内
財産調査を行う 期間制限なし
相続する財産の確定と評価計算 期間制限なし
遺産分割協議の作成 期間制限なし
相続税の申告書の作成と提出 10か月以内
納税 10か月以内

 

1.法定相続人の確定

法定相続人は、配偶者、子供などが主な該当者です。

しかし、被相続人と前妻の間に子供などがいた場合、その子供も法定相続人となるので、被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本を取得して確認する必要があります。

2.遺言書の有無と内容の確認

被相続人が残した遺言書があるかを確認しましょう。

原則として、遺言書通りに遺産を承継します。 

3.相続放棄・限定承認

相続では、財産だけでなく、負債も相続することになるため、負債を負いたくない場合などは相続放棄や限定承認をされる方もいます。

4.準確定申告

被相続人の所得がある場合、相続人は相続発生から4か月以内に準確定申告するようにしましょう。

5.財産調査を行う

被相続人が所有していた財産の調査を行います。

預金などは金融機関へ、株式などは証券会社へ連絡、不動産は固定資産税納税通知書などを確認しましょう。 

6.相続する財産の確定と評価計算

だれがどの財産を相続するか、相続人同士で話し合いを行い決めていきます。

この際、財産を分割する上で不公平にならないためにも、税理士へ相談し、財産の評価計算を行ってもらうようにすることをおすすめします。 

7.遺産分割協議の作成

遺産分割協議でまとまった内容をもとに、遺産分割協議書を作成します。

インターネットでテンプレートをダウンロードすることも可能ですが、専門的な知識が求められるので、専門家へ相談して作成しましょう。 

8.相続税の申告書の作成と提出

遺産分割協議書と評価計算をもとに、相続税の申告書を作成し、被相続人の住所がある場所を管轄している税務署へ提出します。

9.納税

税務署にある納付書を利用して、金融機関で振り込むことができます。

納付書は税務署から届くわけではありませんので注意して下さい。 

申告書の提出期限

相続税の申告は、先ほどの表を見ても、相続が発生してから10か月以内と定められています。

10か月を過ぎて申告した場合、「延滞税」の支払いが発生したり、相続税の特例が利用できなくなるデメリットがあります。

 

ただし、下記に該当する場合は、申告を原則2か月延長することが可能です。

  1. 相続人となる胎児が生まれた場合
  2. 遺贈について記載された遺言書が見つかった場合
  3. 遺留分侵害額(減殺)請求がある場合
  4. 相続人の異動があった場合
  5. 災害などにあった場合

 どれも現実的には可能性は低いため、10か月で申告するようにしましょう。

確定申告に必要な書類

確定申告は2月16日から3月15日までと定められています。

その期間で申告すれば問題ありませんが、あらかじめ書類を用意しておいた方がスムーズに進めることが可能です。

 

必要書類は主に下記の4点になります。

  1. 確定申告書AまたはB
  2. 身分証明書類(マイナンバーカード、通知カードと運転免許証など)
  3. 所得証明できるもの
  4. 所得控除を証明する書類

確定申告書Aは、「給与所得」「雑所得」「配当所得」「一時所得」の所得に限定されています。

一方、確定申告書Bは、どの所得でも申告可能であるため、不動産所得などは確定申告書Bに記載します。

不動産など所得を得るものを相続した場合は、毎月の収入を証明できる書類の他、経費計上できる書類などを元に確定申告書を作成するようにしましょう。

また、身分証明書としてマイナンバーカードや通知カード、運転免許証などが必要となります。

確定申告の方法

確定申告をする方法は3つあります。 

税務署の相談窓口

確定申告は、住民票が登録されている地域の税務署で行うことが可能です。

申告書の作成方法が分からない方は、税務署の職員に聞きながら作成することが可能です。 

国税庁のホームページ(e-Tax

国税庁のホームページでも確定申告をすることが可能です。ある程度確定申告の経験と知識のある方は、この方法で申告するのがおすすめです。 

税理士に依頼する

確定申告のプロである税理士に相談する方法です。

ただ申告書を作成するのではなく、所得に対してのアドバイスや節税方法を教えてくれる税理士も多いです。

もちろん税理士報酬を支払う必要がありますが、報酬も経費と認められるメリットもあるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、相続に必要な確定申告・準確定申告について解説しました。

相続が発生して収入が得られる不動産を相続した場合、相続人は確定申告をしなければならないので注意が必要です。

また、被相続人も亡くなったから申告しなくてもいいわけではありません。

被相続人に変わって相続人が相続発生してから4か月以内に準確定申告をする必要があることを覚えておきましょう。

そのため、確定申告をする必要があるかどうかは、相続が発生したタイミングでまず専門家に相談しましょう。

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